トップページ keyboard_arrow_right 名古屋青年会議所とはkeyboard_arrow_right 理事長挨拶・スローガン
我々がこれから経験する最大の困難は、少子化とそれに伴う超高齢化社会の到来だと考えます。
このままの状況が続くことはある程度予想されており、持続可能な社会をこのまま維持していくことは難しい状況に置かれております。
我々はこのような大きな問題に対して、逃げることなく当事者意識をもって、我々の祖父母世代、そして親世代がしてくれたように、未来の子供たちのために、持続可能なまちを創造していかなければならないと考えます。
そこで、本年度のスローガンを「持続可能な名古屋をつくろう!!」とさせていただきました。
少子化という大きな問題の解決に向けて着実に踏みだす一歩とし、持続可能な名古屋をつくる種を植えたいと考えております。
経済とは、世を経(おさ)め民を済(すく)うという意味の中国の古典に登場する、「経世済民」という言葉が語源となっています。つまり、経済とは本来、あらゆる関係先から大切にされ、必要とされる会社が活動を行うことで、世の中がより良くなっていくことを本質としています。近年ではこの本来の経済が意味する活動は行われているのでしょうか。経済活動のあるべき姿を明確化し、実践する企業を数多く創出していく必要があります。
また、少子高齢化による人手不足や優秀な人財の確保は、ますます難しくなっていきます。単純な労働力という側面では、外国人雇用は進んでいる一方で、優秀な外国人採用はまだまだ進んでおりません。また、障がい者の雇用自体は少しずつ進んでいますが、労働条件等はまだまだ改善されておりません。そして、女性の社会進出は、諸外国に比べ遅れています。これらの諸問題を解決し、来たるべき深刻な労働力不足や優秀な人財確保に向けて対応していく必要があります。
現在活用しきれていない、人財の活用も必要ですが、これからの社会で活躍する人財を育成していくことは、まちや企業の発展にとって必要な要素だと考えております。社会には多くの情報が溢れており、その中から正しいか正しくないかを、自らの力で判断し、進むべき道を決めて行かなければなりません。そのためには、問題の背景を学び、社会課題を抽出し、それを解決するために自ら行動へと移すことができる人財を育てる必要があります。また、人生100年時代が到来すると言われております。定年を迎え引退してから余生を楽しむという従来のモデルは通用しなくなり、収入を確保しつつも、社会との関わりを継続的にもち、生きがいを創造していくことが必要となります。
また、直接名古屋を訪れた人だけでなく、ビジネスを通してや、共通の社会課題を共有することで名古屋のまちに関わる人口を増やしていくことも重要となります。直接名古屋のまちを訪れる交流人口と、名古屋のまちに継続的に関わる関係人口、この2つの人口を増やすことで、持続可能なまち名古屋を創造してまいります。
結びとなりますが、市民の皆様、関係諸団体の皆様、会員の皆様におかれましては、本年度も、公益社団法人名古屋青年会議所の運動への深いご理解と、多大なるご支援を賜りますよう心からお願い申し上げます。